ガス溶接の実技講習:点火から消火までの手順を順番に見る

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工場で金属の部材を加工し火花が飛ぶ作業の様子
Photo: Cemrecan Yurtman (Unsplash)

この記事の手順は厚生労働省の補助教材によるものです。実際の順序や使う機材は、講習所と使う機器で変わることがあります。当日は講師の指示に従ってください。

準備:取り付けと漏れの確認

圧力調整器の取り付け

  1. 口金のほこりを除く。酸素はバルブを少し開いてガスで吹き飛ばし、可燃性ガスはウエスで拭く
  2. パッキンに傷がないか見る
  3. 放出口を自分に向けず、圧力計が見やすい向きで取り付ける
  4. 調整ハンドルが左いっぱいに緩んでいるのを確かめる
  5. 圧力計の正面に立たないようにして、容器のバルブをゆっくり開く
  6. 接続部に石けん水などを塗り、泡が出ないか見る

アセチレンの容器弁は全開にせず、補助教材では1回半程度とされています。酸素は全開にします。

ホースと吹管の接続

酸素は青、アセチレンは赤のホースを使い、取り違えないようにします。つないだら再び漏れを調べ、吹管のバルブを順に開いて、ホースの中の空気を出します。

点火と炎の調整

点火、溶接の消火、切断の消火、逆火のときのバルブの順番を並べた図
点火と消火の順番
  1. 保護具と遮光の保護めがねを着ける
  2. 圧力調整器で低圧側の圧力を合わせる
  3. 吹管の可燃性ガスのバルブを開く
  4. 専用のライターで点火する
  5. できるだけ早く酸素のバルブを開く
  6. 青白い炎になるよう調整する

適切な圧力は火口によって違い、メーカーの案内に書かれています。補助教材では一般的な値として、酸素0.2〜0.3MPa、可燃性ガス0.02〜0.03MPaを挙げています。

火口の元にできる白い円すいの部分を白心といいます。この白心がはっきり見える状態が、中性炎(標準炎)です。

溶接の手順

  1. 母材を継手の形にセットする
  2. 白心の先と母材の間を2〜3mmほどにして、継手の端を加熱する
  3. 溶融池ができたら反対の端も溶かして仮止めする(タック溶接)
  4. 溶融池を一定の大きさに保ちながら、トーチを動かす

板が薄いときは溶接棒を足しすぎないようにし、厚いときは棒を足しながら進めます。

切断の手順

ガス切断は、金属を熱して酸素で酸化させて切る方法です。そのため、酸化する鉄系の材料などが対象になります。

  1. 予熱炎で切り始めの場所を赤熱させる
  2. 切断酸素のバルブをゆっくり開く
  3. 炭化炎になったら、予熱酸素のバルブで中性炎に直す
  4. 火口と母材の距離を一定にして、一定の速さで動かす

スパッタが後ろへ飛ぶなら速すぎ、切り口がまたくっつくなら遅すぎます。吹管をわずかに傾けるのは、スパッタが火口へ入らないようにするためです。

消火と異常のとき

溶接の消火は酸素、燃料ガスの順です。切断は切断酸素、予熱酸素、燃料ガスの順で閉じます。作業が終わったら容器のバルブを閉じ、調整ハンドルを左いっぱいに緩めます。

こんな音がしたら

点火のあとにときどきパチンと鳴るときは、火口の締め付けの緩みや傷を疑います。すぐに消火して確かめます。

作業中にパチパチと続くのは、逆火の可能性があります。ただちに作業を止めてください。閉じる順番は通常と違うので、逆火の原因と安全器で確かめておきましょう。

実技の日の服装は服装と保護具を見てください。

まとめ

  • 実技は5時間で、設備の取扱いを学ぶ
  • 取り付けのあとは石けん水などで漏れを調べる
  • 点火は燃料ガスが先、消火は酸素が先
  • 切断は切断酸素、予熱酸素、燃料ガスの順に閉じる
  • 手順の細部は使う機器と講師の指示に従う

よくある質問

実技は何時間ですか?
ガス溶接技能講習規程 第2条第2項で5時間と決まっています。範囲は、可燃性ガスと酸素の容器、導管、吹管、圧力調整器、安全装置、圧力計等の取扱いです。
はじめてでも実技についていけますか?
規程の受講資格はなく、未経験の人も受ける講習です。炎を扱うので、講師の指示を聞いて手順どおりに進めてください。
点火するときに開くのはどちらが先ですか?
燃料ガスのバルブが先です。点火してから酸素のバルブを開いて炎を調整します。