吹管・圧力調整器・ホースの基本:取り付け、圧力の目安、点検

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酸素容器の弁に付けた圧力計2つの圧力調整器と青いホース

機器の役割

酸素の容器とアセチレンの容器から圧力調整器、乾式安全器、ホースを通って吹管と火口につながる図
機器のつながり。図では酸素側の安全器を省略している。
機器 役割
圧力調整器 容器の圧力を、溶接や切断に合う圧力に下げる。ガス専用のものを使う
安全器 戻ってくる炎を止める
ホース ガスを吹管へ送る。酸素は青、アセチレンは赤
吹管 酸素と燃料ガスを混ぜて火口へ送る
火口 先端の部品。ガスの種類と母材の厚さで選ぶ

ガス切断は、吹管と火口を切断用に替えれば、溶接とほぼ同じ機器で行えます。切断器には切断酸素のバルブが加わります。

圧力調整器の扱い

取り付けるとき

調整器は酸素用とアセチレン用で別のものです。ねじの形も違います。

  • 酸素の調整器は、調整器側のねじ山が5山以上かかるように取り付ける
  • アセチレンの調整器は取付金具で押し付ける。締めすぎるとパッキンが傷む
  • 取り付けの工具は専用のものを使う
  • 油の付いた手や手袋で扱わない

酸素の口金には雄ねじのドイツ式と雌ねじのフランス式があり、調整器もそれに合わせて2種類あります。補助教材によると、関東では主に取付ナット型、関西では主に取付ネジ型が流通しています。出張の作業では注意が必要です。

圧力を合わせるとき

  1. 吹管のバルブが閉じているのを確かめる
  2. 調整ハンドルをゆっくり回して、低圧側の圧力を合わせる

適切な圧力は火口によって違います。補助教材では一般的な値を次のように示しています。

場面 酸素 可燃性ガス
接続後の漏れの確認 0.3〜0.5MPa 程度 0.03〜0.05MPa 程度
作業のとき 0.2〜0.3MPa 0.02〜0.03MPa

ゲージ圧力は、大気圧を0として測った圧力です。ふつうの圧力計はこの値を示します。

なお労働安全衛生規則第301条の「ゲージ圧力130キロパスカル」は、アセチレン発生器を使うアセチレン溶接装置の決まりです。容器入りの溶解アセチレンだけを使う作業の話ではありません。

異常の見分け方

ガスを使っていないのに低圧側の圧力がじわじわ上がるのは「出流れ」です。弁に付いたごみなどで、高圧側からガスが漏れている状態です。ただちに使用をやめ、メーカーや販売店に修理を頼みます。

圧力調整器を自分で分解したり修理したりしてはいけません。使わないときはハンドルを左いっぱいに緩めておきます。

火口の取り付け

  1. 火口と吹管の当たる部分に、傷やごみ、油がないか見る
  2. バックナットを完全に戻す
  3. 火口を吹管の奥までねじ込む
  4. 火口の六角部を専用のスパナで締める
  5. バックナットを手で回し、抵抗を感じたらスパナで回す

締め付けが緩いと、炎の異常や逆火の原因になります。先がスパッタで詰まったら、火口掃除用の針で清掃します。

ホースの扱い

ホースの色は JIS K 6333 の決まりで、法律の決まりではありません。それでも補助教材は、安全のために必ず守るものとしています。ガスの種類ごとに専用で、ほかのガスと共用しません。

使う前に、亀裂、摩耗、変色、硬化、継手金具の状態を見ます。1つでも異常があれば、補修せずに交換します。

次の使い方も避けます。

  • 曲げ半径より小さく曲げる
  • 容器の首や作業者の肩に掛ける
  • 油脂を塗る
  • 釘に掛けて保管する

点検の時期

事前に点検項目を決めて行います。補助教材は、労働安全衛生総合研究所の技術指針をもとに、次の時期を示しています。

機器 最初の点検の時期
吹管 製造年月から5年
圧力調整器 製造年月から7年
乾式安全器 使用開始から3年

2回目以降はメーカーの指定する期間です。日常の点検は、その日の作業を始める前に行います。

アセチレン溶接装置とガス集合溶接装置には、1年以内ごとに1回の定期自主検査の定めもあります(安衛則第317条)。

続きは逆火の原因と安全器へ。実際の手順は実技講習の手順にまとめています。

まとめ

  • トーチは吹管と火口でできている
  • 調整ハンドルは緩めると止まる
  • 作業の圧力の例は酸素0.2〜0.3MPa、可燃性ガス0.02〜0.03MPa
  • 酸素の調整器に油を付けない
  • 傷んだホースは補修せず交換する

よくある質問

圧力調整器のハンドルはどちらに回すとガスが止まりますか?
緩める(左に回す)とガスが流れなくなります。水道の蛇口とは逆なので注意が必要です。
低圧側の圧力はどれくらいにしますか?
火口によって違うので、火口メーカーの案内に従います。補助教材は一般的な値として酸素0.2〜0.3MPa、可燃性ガス0.02〜0.03MPaを挙げています。
ホースが傷んでいたらテープで直してもいいですか?
いけません。補助教材は、異常があれば補修せず新しいホースと交換し、漏れの箇所を絶縁テープなどで補修しないよう説明しています。
モンキーレンチを使ってもいいですか?
補助教材は、圧力調整器の取り付けには専用の工具を使い、モンキーレンチは使わないよう説明しています。